Landerer

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ランダラー醸造所《バーデン地域》

・ワイン界のミシュラン、ゴー・エ・ミヨ 4つ星 他、多数最高評価

・カイザーシュトゥールの火山性風化土壌とレス土壌を背景に、ブルグンダー系を中心にテロワール表現を追求する家族経営ワイナリー

・17歳の頃から試行錯誤を重ね、父の急逝後、2016年に栽培・醸造の全責任を引き継ぐ

・ヴィンテージ、土壌、微気候、そして畑ごとの繊細なニュアンスが、ワインの味わいとして「分かる」状態になるよう一貫した取り組み

・「今も10年後も楽しい」スタイル

・BIO:2024年から正式に Bio-Betrieb としてラベル表示

・【伝統と情熱・型破りでありながら精緻なパワー】を秘めた LANDERER Wine

火山土 × 光 × 輪郭

カイザーシュトゥールは、火山が残した土と、まっすぐな光が共存する場所です。ここでは、畑の向きや風の通り方、土の粒子の違いが、驚くほどストレートに味へ出ます。Weingut Landerer は、その差を「消さない」ことで、この土地を語ってきた家族経営のワイナリーです。

現当主 Johannes Landerer は、早くから土壌に引っ張られるタイプでした。まだ若い頃、痩せた火山性の区画にあえて Sauvignon Blanc を植え、カイザーシュトゥールらしい表現を探す実験を始めます。

2016年、父 Thomas の急逝により、栽培とセラーの全責任を引き継ぎました。そこからの Landerer は、派手さよりも精度を優先し、畑とヴィンテージの違いを、ワインの中で「分かる状態」にすることへさらに集中していきます。

ワイン評価誌、評論家
・Gault&Millauゴ・エ・ミヨ
4房🍇🍇🍇🍇
・EICHELMANN アイヒェルマン
4つ星★★★★

Kaiserstuhl の輪郭

Landerer の核は、火山性の風化土壌が生む「緊張感」と、ブルグンダー系品種が持つ「気品」を同時に見せることです。果実のボリュームだけで押さず、飲み進めるほどに“石の気配”や“線の細さ”が残る。そういう輪郭を、畑ごとの差として明確に出します。

フラッグシップの単一畑は、Eichberg/Kirchberg/Henkenberg/Gestühl。Eichberg は火山土に石灰要素が入り込み、赤の輪郭を研ぎ澄ませる。Kirchberg は真南の光と地形が密度を育て、ミネラルの線が立つ。Henkenberg は石の多い斜面と深い火山性土壌が骨格を与え、Gestühl は火山性風化土壌に石灰要素が加わり、ブルグンダーに張りと品をもたらす。Landerer は、この差を「畑の言葉」として、そのままワインに残します。

自然に寄り添う精度

彼らのやり方は、自然に寄り添いながらも、判断は精密です。土は草生や被覆作物で整え、収量は絞る。収穫は一度で終わらせず、成熟を見ながら段階的に選び取る。ワインが“その畑らしく”なる瞬間を待つために、畑でもセラーでも急がない。

オーガニックは方針ではなく前提として位置づけられています。Bio認証を取得し、2024ヴィンテージからBioシール表記が可能になりました。狙いは「やっている感」ではなく、健康な土壌からしかテロワールは正しく表現できない、という思想の実行です。

感覚を整える一杯

Landerer のワインは、評価や言葉の前に、受け取り手の感覚を整える方向へ働きます。情報を追って飲むほど疲れる時ほど、このワインは効きます。香りを当てに行かず、口に含んだ瞬間の線、飲み込んだ後の余韻の静けさ、舌に残るミネラルの張りを待つ。すると、頭の中の雑音が少し引いて、自分の受け取り方が戻ってくる。

癒しと自由は、特別な演出ではなく、整った状態で“本質に触れる時間”から生まれる。Landerer は、その時間を、火山土の輪郭として差し出してくれる造り手です。